当記事は、「jQueryをダウンロードしようとしたら、いろいろなのがあってどれをダウンロードしたらいいか分からない!」とお悩みの方の参考になればと思います。
まず、jQueryのファイル名を見ると以下のような名前になっていると思います。
jquery-2.2.4.min.js
jquery-1.12.4.js
数字の部分はjQueryのバージョン、slimとかminはタイプを表しています。
jQueryのバージョンについて
jQueryのバージョンは先頭の数値で分類して、1.x系、2.x系、3.x系の3種類があります。
(2017年8月現在)
違いは以下の通りです。
バージョン | リリース時期 | メモ |
---|---|---|
1.x系 | 2006年8月 | IE6以降のブラウザに対応した初期バージョン。 現最終バージョンは、1.12.4。 |
2.x系 | 2013年4月 | IE8以前のブラウザを非対応にして軽量化、処理速度の向上を図ったバージョン。IE9-11,各種ブラウザ(Chrome,Firefox,Safari,Opera,Edge)の最新版に対応 現最終バージョンは、2.2.4。 |
3.x系 | 2016年6月 | 対応ブラウザは2.x系と同じだが、新設計のため処理速度がさらに改善されたバージョン。 現最新バージョンは、3.2.1。 |
使い分けとしては、これから新規で作るシステムなら3.x系。IE6~8に対応させる必要がある場合や、現状1.x系や2.x系で動いているシステムで互換性が気になるようなら1.x系や2.x系を使えばよいと思います。
基本3.x系を選択、どうしても使わざるを得ない時のみ1.x系や2.x系を選択する感じですね。
あと、3.x系に対応していないjQueryプラグインを使いたい場合は、1.x系や2.x系を使わざるを得ない時もあります。
2番目以下の数字もバージョン番号です。左側の数字が大きい方が新しいバージョンです。
例)「1.3.1」と「1.2.6」だったら「1.3.1」の方が新しいバージョンです。
jQueryのタイプについて
jQueryのタイプは、無印、min、slim、slim.minの4タイプがあって違いは、ソースの記述内容に違いがあります。
タイプ | メモ |
---|---|
.js | ソースが見やすく整形されているタイプです。通常は使用しません。 |
.min.js | ファイルサイズを小さくすることを目的にソースから改行やスペース等が取り除かれているタイプです。通常これを使用します。 |
.slim.js | 3.x系のみ存在するタイプです。AnimationやAjax等の機能を省いた軽量タイプです。ソースは整形済みです。 |
.slim.min.js | .slimタイプのソース未整形タイプです。 slimタイプを使う場合はmin付きのこちらを使用します。 |
タイプでの使い分けとしては、基本的にmin付きのものを使用します。min無しを使うのはjQueryソースを解析する時だけなので、使う事は滅多に無いと思います。
3.x系で、slimで省かれている機能を明らかに使用しないと判断できる場合はslim付を、よく分からない場合はslim無しを使用します。
slimの方が軽いのは間違いないですが、体感できるレベルかというと微妙なところなので無理にslimを使う必要は無いと思います。
まとめ
どのjQueryを使うか悩んだら、
① バージョンはできる限り新しいものを使う。
② タイプは.minを使用する。
で良いと思います。
2017年8月現在だと最新は3.2.1なので、「jquery-3.2.1.min.js」がおすすめです。
その他追記
jQueryのタイプには上記以外に、「jquery-latest.js」というものがあります。
これは以前は、最新版のjQueryを参照するというものでしたが、現在は最新版ではく常に「1.11.1」で固定されたバージョンが参照されるというものに変わっています。
この措置はjQuery本家が本番環境での「jquery-latest.js」の使用を非推奨(バージョンアップで突然jQueryが動かなくなる事を防ぐためです。)としたためなので、「jquery-latest.js」は使用しないようにしましょう。